【はじめに】この記事はこんな悩みをお持ちの方におすすめ!
- 内科や脳神経外科で調べても原因が分からない頭痛に悩まされている
- 寝起きから頭痛がひどいことがある
- 首筋や肩こりがつらいときがある
- 普段口を閉じているときは上下の歯がくっついていて、無意識に力んでいることがある
ゆにこんです。
今回は、私が長年悩まされている頭痛の原因が「食いしばり」(クレンチング症候群)によるものだったことを知った話です。
なぜこの話題を取り上げたかというと、私は子どもの頃から慢性的な頭痛で辛い思いをしてきたのですが、アラフォーになるまで頭痛の原因に「食いしばり」があることを1mmも知らずに生きてきたからです。
無知だったといえばそれまでなのですが、私と同様に頭痛の原因が分からずに悩んでいる人のヒントになればと思い、記事を書くことにしました。
※ここでの医学的なお話は、私が直接先生から聞いた内容をまとめたものになります。私の頭痛遍歴や「食いしばり」に気づいたきっかけなどを交えてお伝えします。
頭痛に悩み始めたのは中学生の頃から
私が頭痛持ちを自覚したのは中学1年生の夏。
ほぼ毎日頭痛や肩こりが酷く、夏休みの宿題の日記にもほぼ毎日「頭痛が辛い」と書いていた記憶があります。
泣きながら痛みを訴える私を母も心配し、血液やCT、脳波など、複数の病院でいろいろな検査をしてもらいましたが結果は異常なしで原因は分からずじまい。
「肩たたき」といえば、子どもが親の肩をたたいてあげるイメージですが、我が家はいつも母が私の肩をたたいている状態でした
この頃自覚していた症状は、「一日中頭痛がする」「ほぼ毎日のように頭痛が起きる」「肩こりも酷い」
鎮痛剤は、バファリン→ナロンエース→ロキソニン→ボルタレンと激化
その後、成長するにつれ連日の頭痛からは解放されたものの、月に数回は原因不明の頭痛が発生し、家には常に解熱鎮痛剤がある生活でした。
当然薬も効かなくなっていき、いつしか強い鎮痛効果で知られる「ロキソニン」も効かない体になっていました。
私は頭痛持ち。そういう体質だから仕方ない。
そう言い聞かせるしかないほど頭痛は日常茶飯事でした。
頭痛が原因で学校や仕事を休むこともしばしばありました。
ロキソニンも効かない頭痛に見舞われた時の共通点は、「寝起きから頭が痛い」「首筋から肩にかけて全体的に重く痛い」「一度頭痛を発症すると日が暮れるまで痛みが取れない」
突如生えてきた親知らずを抜歯したことが、頭痛の原因を知る転機に
30半ばで2人目の子どもを出産した後、突如として左上の親知らずが顔を出してきました。
育児に追われているうちにどんどん斜めに生えてきてしまい、歯ブラシが届かず虫歯になるのは時間の問題でした。
やっとこさ余裕ができてきた1年後くらいに、近所の歯医者さんで抜歯をお願いしました。
思い返せば、その親知らず抜歯が頭痛の原因を知る転機となりました
親知らずの手前の奥歯がやはり虫歯になってしまっており、同時に被せ物を作りました。
その2本の歯をいじってからというもの、歯のかみ合わせが微妙に合わないような、舌が歯にあたるような違和感が取れず、歯医者さんに何度も訴えては歯の表面を削って微調整を繰り返していました。
3度目の不調を訴えたころでしょうか。
歯医者さんが思いついたように言いました。
うーん…。ゆにこんさんって、食いしばりの癖あります?
・・・クイシバリッテナンデスカ??
「歯を食いしばる」って慣用句は知ってるけど、実際問題自分が歯を食いしばってるかどうかなんて、聞かれるまで一度も意識したことはありませんでした。
歯の噛み合わせは特に問題ない状態なんですけど、よく見ると、口の内側に、歯のラインに沿って筋のような白い線ができてるのわかります?あと、舌の側面にも歯の跡がついていますよね?
(鏡で見ると)たしかにありますね…!!!
これが力が入っている証拠なんです。
ちなみに、普段口を閉じている時って、上下の歯はくっついてますか?離れてますか?
くっついているというか、軽く噛んでます。
それが普通じゃないんですか??
いいえ、食事でモノを噛む時以外は、上下の歯は離れている状態が普通です。
ですから1日に数分くらいしか、上の歯と下の歯があたっている時間はないはずなんですよ。
えー!そうなんですかっっ!
むしろ噛んでないといけないんだと思ってました(汗
常に上下の歯をあわせるということは、ずっと歯に力を加えているということなので、歯によくないんです。
多分、ゆにこんさんは、寝ている間も無意識で食いしばりをしていて、それが原因で歯に強い負荷がかかってるんだと思います。
…ここ、押すと痛いですよね?
いーいたたたたたたたた!!!!!
先生は、奥歯の下の顎部分を軽く押しただけなんですが、顔面で経験したことのない激痛が走りました。
あぁ、やっぱり。相当張ってますね。
首とか肩も凝ったりしませんか?それと同じように、顎まわりの筋肉も普段からつまんだり揉んだりして、ほぐしてあげるといいですよ。
いや、ホント、そうですね。。。
肩こりもひどいんですが、子どもの頃から頭痛持ちで。
ん?
…ということは、食いしばりのせいでそうなってるってことですか!?
頭痛や肩こりが寝起きからすでに始まってるのだとすれば、食いしばりが原因の可能性が高いですね。
噛む力ってものすごいんですよ。人によって数百kgとか言われるくらいです。それだけの負荷をぐーっと与え続けるわけですから、そりゃ頭痛や肩こりにもなりますよね。
ついに点(頭痛)と点(食いしばり)が線(因果)で繋がった
この時の衝撃と合点は、山あり谷ありの私の人生の中で5本の指に入るほどのレベルでした。
ずっと原因がわからなかった、私を悩ませ続けてきた頭痛の原因が、「食いしばり」だったとは…。
なぜもっと早くそのことを知れなかったんだろう。。。
もっと歯について知っていたら、地獄の頭痛から解放されていたかもしれないのに。。。
その後、私は再びショックを受けることになります。
食いしばりを治す方法はないんですか?
そうなんです、残念ながら食いしばりを止める方法はないんですよね~。
寝ている間は無意識ですからね…。
そうですか(涙)
できることとしては、力まないように気をつけることですかね。
食いしばり癖がある人は、起きている間も無意識で食いしばっていることが多いんですよ。
だから、口を閉じているときも、口の中は歯と歯が当たらないように、常に脱力させて過ごすことが大事です。
先生のおっしゃるとおり、たしかに仕事に集中している時や、スマホを見ている時など、ふと気づくと口の中に力が入っている自覚がありました。
あとは、食いしばりを治すものではないんですけど、できることとしては、マウスピースを作ることですかね。
マウスピースをするとどうなるんですか?
要は、歯を守るための道具ですね。
歯ぎしりや食いしばりを続けると、歯が擦り減ったり、ヒビが入るリスクもあるんです。
ひどい人だと、歯の表面が真っ平らになっていたり、奥歯が欠損したり、歯茎も弱ってしまいます。
野球選手がマウスピースしてるの見たことありませんか?あれも、ぐっと力んだときに歯にものすごい力が入って、奥歯が割れちゃうことがあるからなんですよ。
マウスピースをすると直接歯と歯が当たることがなくなって力が分散されるので、クッションみたいな役割をしてくれるんですよね。
なるほど。
使わないよりは、使ったほうが歯のためになるってことですね。
そういうことです。
力が分散されるので、食いしばりからくる頭痛やあごの痛みも、多少は緩和してくれると思います。
保険診療になるので、費用も3,000円くらいでできます。
では、試してみます。よろしくお願いします。
食いしばりから歯を守るために、マウスピースを作成
ということで、ものは試しで、マウスピースを作ってもらいました。
上の歯の歯型を透明樹脂のようなもので取って、かみ合わせを調整してすぐ出来上がりました。
はめると、やはり、違和感はぬぐえず。入れ歯を入れるとこんな感じなんだろうかとか…。
これはいつ使えばいいんですか?毎日ですか?
できれば毎晩寝る前にしてあげるのが理想ですけど、実際毎日というのはむずかしいと思うので、食いしばりをしてしまったら、その日の夜からつけてあげるという形になってくるかなとは思います。
実は、僕も食いしばり癖があって、マウスピースを使ってるんですよ。
ストレスが多い時に食いしばりとか歯ぎしりをして、ストレスを解放しているとも言われているんですよね。なので、ストレスが溜まっているなと感じた時につけるように気をつける感じですかね。
そうなんですか!
(確かにストレス溜め込むタイプ)
あと、マウスピースは使っているうちに穴が空いてくるので、そうすると作り替えという形になります。
穴が空くところが、食いしばって負荷がかかっている部分ということになりますね。
わかりました。勉強になりました。
マウスピースを使ってみた感想は…?
というわけで、マウスピースを作ってみての感想は、以下のとおり。
- うっかり、つけるのを忘れてしまう
-
効果がよくわからない(基本、予防目的な)ので、結局つけないまま寝てしまうことが増える
- 使用に違和感があり、毎日つけたいと思わない
-
装着すると違和感がある(翌朝マウスピースを手に持っていたことも!!爆)
- 食いしばりを未然に防ぐことができない
-
上記のような理由から毎日つけることができず、結果的に、突発的な食いしばり(月に1~数回)で頭痛が発生した後に装着することになり、避けたい痛みは回避できない
- 破損しやすい
-
好奇心旺盛な子どものおもちゃとなって真っ二つに割れたり、食いしばりの圧力で一部穴が空いて作り替えることがありました。
やったほうがいいのだろうけど、効果が目に見えるものではないため、億劫になってしまうのは否めない(結局食いしばりが起きた後の事後対応でしか使わない)という流れに。。。
ただ、食いしばりをしてしまった後にマウスピースをつけて寝れば、連日食いしばりで頭痛が、という事態は起きませんでした。
今回の一件で、よく歯を観察すると、以前よりも歯がすり減っていたり、欠けて尖っている部分が増えていることに気づきました。
マウスピースで対処療法的なことをしても焼け石に水というか、
そもそも歯のかみ合わせや歯並び、舌の位置が落ち着かないところに問題があるんだろうなという気持ちが強くなってきました。
口腔ケアに対するの関心度合いや知見の深さを示す「デンタルIQ」という言葉がありますが、
この一件で、私は明らかにデンタルIQが低い家庭に育ち、無知なまま大人になった部類だとハッキリ自覚しました。
虫歯の治療跡も多いし、歯並びもガタガタです。
また、審美目的で歯科矯正を考えたことは何度かあったものの、
歯の健康を守る、歯の健康寿命を延ばすという視点で歯科矯正を考えたことはありませんでした。
食いしばり後の頭痛は薬も効かず、1日中寝込むレベルのしんどさでQOLだだ下がりなこともあり、
これを機に、歯並びを整えることで、憎き食いしばりをなんとか治せないかと考えるようになりました。
いかがでしたでしょうか?
食いしばりを指摘してくれた先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
次回は、実際に歯科矯正に相談に行った時のことや、矯正を決心するきっかけについて語っていきたいと思います!